自転車盗難心理学
自転車泥棒の気持ち
 何で自転車なんか盗むんだろう?まっとうな人ならこう思うでしょう。ダイヤモンドやお財布を盗むならまだ理解(?)できるのですが・・・。なぜ自転車?まぁ長年、自転車泥棒さん対策を考えてきた立場からもの申しますと、泥棒には泥棒の盗む理由があるのです。大雑把に自転車を盗難するヤカラの種類は次のとおりです。

@マニア・オタク型
A商人型
 A-1生きるために仕方がない型
 A-2貿易商型
 A-3サイドビジネス型
Bチョイ乗り型
C嫌がらせ型
Dウップン晴らし型
E変質者型
まあこんなところではないでしょうか?

@の「マニア・オタク型」、この型の犯人には意外といいヤツが多いんですよ。犯罪ですが、自転車好きなんですね〜。大事にしてくれてるんですよ盗んだ自転車。捕まって自転車が帰ってくるとピカピカになっていたり、部品のグレードが上がっていたりする。「自分で稼いで買おう!」なんて肩たたかれながらおまわりさんに言われてうなだれている。捕まるとひどく反省してしまうタイプです。きっと立ち直ってくれるでしょう。

Aの商人型。これがやっかい。
 A-1の「生きるために仕方がない型」は主にホームレスの人たちです。盗むとリサイクルショップに売りに行きたいようですが風体が風体ですのでなかなか相手にしてもらえず、結局ホームレスコミュニティでの物々交換のアイテム、またはバラバラにして部品単位でお互い売買しているようです。(または交換)ある意味地球環境にやさしい人たちかもしれないです。
 A-2の貿易商型。これが一番壊滅させなきゃいけない相手。組織立っていて規模が大きい。盗難するとそのエリア一帯、数十台が一気にやられます。外人と日本人の混合グループのようです。主に貧困アジア地域や場合によってはアフリカに流れているようです。
 A-3のサイドビジネス型。これは結構陰湿。普段は誠実そうな近所のおじさんでも、自転車を盗んできては、部品をいろいろ組み合わせてオリジナル自転車を作り、盗難車の痕跡をなくしてリサイクルショップに売りに行ったり、知り合いに安く売ったりしている。ちゃんと仕事をしてたり、年金もらって生活しているので、完全に小遣い稼ぎ目的。ホームレスより悪質と思います。

Bのチョイ乗り型。盗難の中で一番多いと思います。犯人は中高生の悪ガキか、酔っ払い。完全に足代わり。目立たない汚い自転車を盗むのが特長です。罪悪感はゼロ。駅周辺、飲み屋周辺、パチンコ屋周辺を探すと意外と見つかります。

Cの嫌がらせ型。ある特定の人物にターゲットを絞った愉快犯です。気に入らない人を標的にする場合もあるし、不特定多数に対して行い、騒ぎを見て楽しむタイプ。犯人は近くにいます。

Dのウップン晴らし型。有名進学高校や超エリートの人たちが犯人の場合が多いです。むしゃくしゃするんでしょうね人生が・・・。河原とか堤防の下とかによく落ちています。大体壊れていますが・・・。

Eの変質者型。下着泥棒と同じカテゴリーです。欲しいんでしょうなぁサドル。女子高のステッカーが貼ってあると狙われるようです。時々間違えることもあるようで、おばあさんやオヤジのサドルを盗んだり・・・。15年前に娘が乗ってたのでステッカーは貼ってあるものの・・・。今となればオヤジの自転車だと思うんですが・・・。犯人にとっては難しい「ひっかけ問題」だったんでしょう。

 まあ、いろんな人間模様が背景にありますが、盗まれる方はたまったものではありません。この辺の泥棒の気持ちを把握した上で盗難対策しましょう。